小林建設設計事務所

BLOG/日々のこと

2021.7.7

山口高校記念館改修状況

山口高校記念館の改修工事は現在外壁の塗装除去の工事中です。

最初に確認したのは除去剤を使用して上から順番に塗膜を除去していきます。築約100年の間に確認できた範囲で6回塗り替えられていることがわかりました。色も微妙に違います。今回は基本的にぎりぎりまで塗膜を除去して耐候性の高い塗装を施します。

多くの人数をかけて塗膜を除去していきます。かなり傷んでいる箇所もあります。そこは木部そのものを取り換える必要があります。

今回の塗り替えにおいてどの色にするのか、いくつか色見本を作って検討します。

そこで問題になるのが現在、国の登録有形文化財に認定されているということです。基本的に外観と色については現状を変えることはできません。登録されたのが1999年で現在の色で登録されているので100年の歴史があっても建設当初の色に戻すには変更の届出が必要とのこと。なんだか納得できない話です。最終的に色はまだ決定していませんが、卒業生である専門家の意見を聞きながら、この景観、この地域、そして歴史ある母校の伝統にふさわしい色にしなくてはと考えています。