小林建設設計事務所

BLOG/日々のこと

2021.6.11

自邸&アトリエ建設記録その2(地盤調査)

さて無事に43条許可も下り、建築確認も下りたので着工の運びとなりますが、平成12年以降の住宅等の建物には「住宅の品質確保の促進に関する法律」(品確法)という法律が施行されて、建設業者の瑕疵担保10年の義務化が課せられ、基礎については地盤の状況の保証が必要になります。

そこで着工前に地盤調査(スウェーデン式サウンディング)を施工者の責任で行いました。もともと2階建ての住宅が建っていたので心配していなかったのですが結果は・・・。

報告書にあるように、地盤面から1~3mの層が粘土層でかなり柔らかい状況でした。

結果としては杭が必要とのこと。業者に見積もってもらうと100万円以上かかります。(涙)

そこで次の手段として、地盤セカンドオピニオンを行ってくれる会社があります。調査のデータを元に判断してもらって直接基礎でもOK(杭不要)の結果がでることもあるのですが・・・

結果はNG!

結局なんらかの地盤改良が必要との結果でした。

さて困りました。そこで頼ったのが私の友人で工学博士&技術士でもある専門家にデータを元に本当に不動沈下が起きるのかどうか計算してもらいました。結論から言うとわずかな沈下量なのでほぼ問題なしとの結論。その計算書を添付して建築主でありまた1級建築士である私の書面を保証会社に提出することで今回は直接基礎でOKとなりました。

 

これはかなりレアなケースだと思います。もともと何十年もここで暮らしてなんの問題もなかったので不安はありませんでした。実際建って6年以上になりますが変化はありません。

今回は自邸なのでこのようなチャレンジをしましたがお客さんの住宅の場合には杭をお勧めするでしょう。