小林建設設計事務所

BLOG/日々のこと

2025.5.24

重源の郷完成見学

先日、事務所総出でリニューアルオープンした重源の郷に行ってきました。

山口市の徳地にある体験交流公園で日本の原風景が感じられる場所です。

歓迎館で入園料を払って、山道に向かいます。

最初に杣入りの門が見えます。ここはその昔重源上人が東大寺再建用の木材を探しに、この地に踏み入れたと言われる証です。既存の門ですが、屋根の杉皮を葺き替えました。

しばらく歩くと水車小屋が見えます。建設当初はこの水車で蕎麦を挽いていたようですが、現在は使われていません。ここも屋根の葺き替えと傷んでいる木材の取り換えを行いました。

 

しばらく歩くとこの公園の中心エリアに到着します。ここまで約1kmあります。

最初に今回の改修工事の目玉であった茅葺3棟並びの建物が見えます。

最初のとくぢ浪漫は秋オープンのようで、焼き立てのバームクーヘンが食べられます。

二つ目が匠で木工体験ができる場所です。

中には今回囲炉裏を設置しました。たが現状ではまだ想定通りの使い方はされていないようです。

ここで木工指導をされているおじさんとお話することができました。改修前からおられる方で当初の工具類がかなり処分されたようで、これから少しずつ揃えていかれるかもしれません。

三番目が白波で徳地和紙の紙漉き体験ができる場所です。

この日は担当の方がお留守だったので中を見ることはできませんでした。また秋にでも見に来ましょう。

3棟の茅葺きは2年掛りで葺き替えました。設計当初からある程度施工可能な茅葺職人さんの目処を付けておく必要もあったので、今回は大分の方から2年にわたり施工にきていただいたようです。

その隣に今回新設した展望台があります。

この展望台は3棟並びの茅葺き屋根が上から眺められる場所との希望でしたが、設計受注時には場所が決まっておらず、ドローンを飛ばしながら最適な場所を選定しました。

これが展望台からの眺めです。

食事処の庄屋も上から眺められます。

また土木工事ではありますが、川の一部を改修して水遊び場も設けられていました。

もう一つ新築の建物があります。

蕎麦打ち体験工房とありますが、設計当初は釣り堀小屋の予定で設計しました。隣に以前使われていた釣り堀があり、そこで釣った魚を食べる想定で設計しましたが、現状では蕎麦打ち体験工房となっているようです。

中はこんな感じて、格子戸はフルオープンにできる設計にして、季節によって使い分けられるにしてあります。

ちょうどお昼になったので食事処の庄屋に行きました。

お庭もきれいにリニューアルされています。

内装インテリアもリニューアルされています。

食事はお蕎麦と炊き込みごはんをいただきました。お蕎麦は美味しかったのですが、まだメニューは少なく、甘味も無かったので女性陣達にはちょっと不満のようでした。

全体に気候も良かったせいか、平日にも関わらず結構な人で賑わっていました。ここも山口市の新たな観光の拠点となって欲しいものです。また紅葉の季節に来てみようと思います。