小林建設設計事務所

BLOG/日々のこと

2023.1.18

薩摩川内市視察研修

先日、山口市の職員の方と一緒に鹿児島県の薩摩川内市に視察に行ってきました。同市の入来地区は清色城跡と入来麓伝統的建造物群保存地区となっています。

元々の城下町で敷地周囲はこのような丸石による特徴的は石積み擁壁で囲われています。

今回の主目的は現在設計中の重源の郷における茅葺屋根の維持管理等の視察です。

この一角に旧増田家住宅という建物があって、この地域の典型的な武家屋敷で、おもてと呼ばれる接客用の棟と、なかえと呼ばれる食堂居間の棟の2棟で構成されています。2棟は中でつながっています。この建物は平成26年に国の重要文化財に指定されており、現在市の教育委員会で管理されています。その中で茅葺の維持管理のために月に1回燻蒸作業をしているとのことなのでその見学に来ました。

2棟それぞれに囲炉裏があり、そこで杉の葉を燃やし煙でいぶします。

20~30分もすると建物内部は煙で充満します。

外では茅葺屋根を通して煙が立ち上がるのが見れます。

ちなみに杉の葉は側の石蔵に保管されています。

このような石蔵はこの地域の特徴的な蔵でこの辺ではあまり見かけない構造です。

この日の杉の葉はほぼ枯れていましたが実際にはよく煙が出るように、ある程度水分を含んだ生の葉もある方がいいそうです。

 

山口市でも重源の郷の茅葺屋根の建物でもこのような燻蒸作業ができたらと考えているようです。

 

近くの家ではこのような茅葺の門も見られます。ちなみにこちらは普通の民家のようです。

 

また、お昼ご飯は薩摩川内市職員の方の紹介で近くの食事処へ。

店主オリジナルの薩摩地鶏と鰻がのった”せごどんぶい‘なる丼をいただきました。

ちなみこちらのご主人は元自衛官で山口市の湯田温泉にも何年か住んでいたことがあるそうです。とても美味しい丼でした。

 

今回の視察を参考に重源の郷のリニューアル設計に活かしていきたいと思います。